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水資源問題と関税圧力、トランプ米大統領がメキシコを非難

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写真: ロイター

トランプ米大統領、メキシコに水資源問題を巡る制裁と関税を警告


2025年4月10日、アメリカのDonald Trump(ドナルド・トランプ)大統領は、自身のSNS「Truth Social」において、メキシコが1944年の水資源共有に関する国際条約に違反しているとして、制裁および関税の導入を検討していることを明らかにした。

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メキシコは1944年の「水条約」に基づく供給義務を履行せず


問題の根源は、1944年に締結された「Tratado de Aguas de 1944(水に関する1944年条約)」にある。この条約は、メキシコがRío Bravo(リオ・ブラボー、アメリカ側名称はRio Grande)を通じて、5年間ごとにアメリカへ1.75百万エーカー・フィート(acre-feet)の水を供給することを定めている。1エーカー・フィートは約1,233立方メートルで、オリンピックプール約0.5個分に相当する水量である。

しかし、現在の5年周期(2020〜2025年)が終わろうとしている中、メキシコ側の供給量はわずか30%以下にとどまっている。アメリカ側の関係機関であるComisión Internacional de Límites y Aguas(国際国境・水委員会)の統計によれば、残り約1.3百万エーカー・フィートが未供給のままになっている。

メキシコ政府は「歴史的干ばつと気候変動」を理由に供給難を説明


メキシコ政府は供給不足の理由として、北部を中心とした「sequía histórica(歴史的な干ばつ)」と「cambio climático(気候変動)」の影響を挙げている。このような自然災害を考慮した場合、条約の第4条に基づき、「未達成分は次の周期に繰り越すことが可能」とされており、メキシコ側はこの条文を根拠に義務不履行を否定している。

また、地元メディア「El Universal」によれば、メキシコ外務省(Secretaría de Relaciones Exteriores:外務省)および国立水資源委員会(Comisión Nacional del Agua:国家水資源委員会)は、アメリカ政府との対話を通じて円満な解決を目指している。

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2025年 H.I.S. メキシコ

トランプ氏は関税と制裁の発動を示唆、農業票への訴えか


トランプ氏は投稿の中で「メキシコはテキサスの農民から水を奪っている。これは今すぐ終わらせる」と述べ、関税(aranceles)や経済制裁(sanciones económicas)といった措置を講じる用意があると明言した。

加えて、自身の農業担当の秘書官Brooke Rollins氏がすでにこの問題でテキサス農家の利益を擁護していると述べ、保守的な中西部・南部の農業票を意識した動きと受け取られている。地元紙「The Texas Tribune」によれば、州内の一部では灌漑水不足が作物の生産量に影響を及ぼしているとの報告もある。

条約と貿易の連結が懸念、T-MEC交渉にも波及の可能性


さらに懸念されるのは、この水資源問題がT-MEC(Tratado entre México, Estados Unidos y Canadá:メキシコ・アメリカ・カナダ協定)に基づく貿易交渉へ波及する可能性である。実際に、Reuters通信は10日付で「トランプ政権がこの水問題を通商交渉のカードに使う可能性がある」と報じた。

匿名のメキシコ政府関係者の証言によれば、メキシコ当局はアメリカ側の動向を注視しながら「急ぎの増水供給計画」を作成中であり、近く外交チャンネルを通じた正式な提案を行う予定だという。

過去にも2002年や2013年に類似の供給不足が起きたが、その都度両国の水利管理当局間で合意がなされており、全面的な外交危機には至っていない。

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