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麻薬組織幹部“El Perris”、Sinaloa州Navolatoで軍との銃撃戦により死亡
2025年5月24日、Sinaloa州Navolatoで発生した軍との銃撃戦により、麻薬組織「Los Chapitos(ロス・チャピートス)」の幹部であるJorge Humberto Figueroa Benítez(通称“El Perris”または“El 27”)が死亡したと、Secretaría de Seguridad(治安省)のOmar García Harfuch長官が発表した。
Harfuch長官によれば、陸軍(Ejército Mexicano)の部隊が「El Perris」の拘束を目的とした作戦中に武装集団から攻撃を受け、部隊が正当防衛で応戦した結果、同人物が死亡したという。
連邦当局は、「El Perris」をSinaloa州内での暴力事件の主要な指揮者の一人と位置づけており、2019年にCuliacánで発生した治安当局に対する大規模な武装攻撃にも関与したとされている。
El Perrisとは何者か:麻薬組織Los Chapitosの警護責任者
アメリカ合衆国の法執行機関によれば、Jorge Humberto Figueroa Benítezは、Los Chapitos内部でNéstor Isidro Pérez Salas(通称“Nini”)の身辺警護と行動計画を担当する治安部門の幹部だったとされる。
Los Chapitosは、かつてのSinaloa Cartel(シナロア・カルテル)の指導者であるJoaquín “El Chapo” Guzmánの息子たちによって運営されている麻薬組織で、現在では合成麻薬、特にfentanilo(フェンタニル)の製造およびアメリカ合衆国への密輸を主軸とする組織とされている。
2023年4月4日、アメリカ合衆国ニューヨーク南部地区連邦大陪審は、Figueroa Benítezを含む複数人に対して以下の罪状で起訴した:
- Empresa criminal continua(継続的犯罪企業)
- Conspiración de importación de fentanilo(フェンタニル輸入の共謀)
- Tráfico de fentanilo(フェンタニルの密売)
- Posesión de ametralladoras y artefactos destructivos(機関銃および破壊兵器の所持)
- Lavado de dinero(資金洗浄の共謀)
これらの罪に対し、アメリカ合衆国国務省(Department of State)はFigueroa Benítezの情報提供に対して最大100万ドルの懸賞金を提示していた。
El Perrisと2019年Culiacán事件の関係
治安当局は、「El Perris」が2019年10月17日にCuliacánで発生した治安当局と麻薬組織との激しい衝突事件(通称「Culiacanazo」)において、攻撃の調整役として関与していたとみている。
この事件では、Ovidio Guzmán Lópezの逮捕をきっかけに、Sinaloa州全域でLos Chapitosが展開する大規模な武装抵抗が発生し、数十名の軍人や警察官が負傷、複数の市民が巻き込まれた。
Harfuch長官は、「この人物は、地域社会の平穏を脅かす誘拐、殺人、軍および警察への武力攻撃の首謀者として長年にわたりマークされていた」と説明した。
今回の銃撃戦により、Sinaloa州におけるLos Chapitosの治安部門に大きな打撃が与えられたと分析されている。
治安当局の作戦と今後の影響
今回の作戦には、Ejército Mexicanoのほか、Guardia Nacional(国家警備隊)およびFGR(Fiscalía General de la República:共和国検察庁)の支援も含まれていたとされ、連邦政府レベルでの麻薬対策強化の一環として実施された。
専門家の間では、「El Perris」の死亡によってLos Chapitosの内部指揮系統に一時的な混乱が生じる可能性があるとの見方がある一方で、後任者が即座に組織を引き継ぐことで、活動が継続される懸念も残されている。
また、アメリカ合衆国との協力関係の下、今後もLos Chapitosに対する捜査・摘発は継続されるとみられ、特にfentaniloの流通ルート遮断と資金洗浄ネットワークの追跡が重点課題とされている。

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