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Guessが新世代向けに進化!デニム特化で市場に再挑戦
米国のファッションブランドGuessが、新世代の消費者に向けた新たな戦略を打ち出した。デニムを軸とする新ライン「Guess Jeans」の展開とデジタル強化がその柱だ。1990年代にアイコン的存在となったGuessは、ファストファッションやEC市場の拡大に適応し、再び輝きを取り戻そうとしている。
Guessの挑戦:ファストファッションとEC市場への適応
Guessは、1990年代にスーパーモデルを起用した広告と独自のデニムスタイルで人気を博した。しかし、ファストファッションの台頭や消費者の購買行動の変化により、従来の戦略では市場競争に対応できなくなった。
特にアメリカ市場では、2024年の小売業の営業利益率が8.0%まで縮小(前年比-3.5ポイント)するなど、苦戦が続いている。一方で、ヨーロッパでは11.6%、アジア市場では-2.0%から2.9%へと回復傾向にある(Uniform Market調べ)。
さらに、36〜45歳の層が衣料品購入の82%を占める一方、26〜35歳の若年層は主にオンラインでの購入を好むというデータもある。こうした市場動向を踏まえ、Guessはデジタル戦略を強化し、若年層への訴求を図る方針を打ち出した。
Guess Jeans:新世代に向けたデニムラインの展開
Guessの新戦略の核となるのが「Guess Jeans」だ。デニムを中心に据えたこの新ブランドは、従来のGuessのイメージを維持しつつ、より若年層に向けたデザインを採用している。カリフォルニアのストリートスタイルやaesthetic(エステティック)トレンドを取り入れ、カジュアルなファッションを重視している。
この新ラインの第一号店はオランダ・アムステルダムにオープンし、今後、世界市場への拡大を予定している。特にメキシコ市場は、若年層のトレンド消費が活発であり、成長の余地が大きいと考えられている。そのため、まずはLiverpoolなどの百貨店を通じて販売を開始し、将来的には直営店舗の展開やeコマース戦略の強化を進める方針だ。
競争環境の変化:ライバル企業の戦略
Guessの競争相手もまた、変化する市場に対応するための施策を講じている。たとえば、United Colors of Benettonは収益性の低い店舗を閉鎖し、経営の効率化を図っている。具体的な数字は公表されていないが、利益率の向上が目的とされている。
デニム業界の代表格Levi Straussは、主力ブランド「Levi’s」の売上を前年比4%増加させる一方で、「Dockers」ブランドの売上が4%減少するなど、ブランドごとに業績が異なる課題を抱えている。CEOの交代により、新たな経営方針の下でリテール戦略を強化している。
こうした競争環境の中でGuessが生き残るためには、ブランドイメージの再構築と、デジタル化による販売チャネルの多様化が求められる。
今後の展望と課題
Guessの新戦略には、いくつかの課題もある。まず、EC市場への適応が成功するかが鍵となる。若年層の購買傾向に合わせたデジタル施策の強化が不可欠だ。
また、外部要因として、為替の変動や生産コストの上昇も経営の安定性に影響を与える。特に2024年は、コスト上昇による利益率の低下が懸念されている。
とはいえ、Guessは過去のブランド資産を活かしつつ、新しい方向性を模索している。Guess Jeansが市場で定着し、ブランドの若返りに成功すれば、90年代の輝きを再び取り戻す可能性が高い。

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