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メキシコ ABC保育園火災 米国で逮捕・49人死亡の余波続く

メキシコ 保育園ABC逮捕 米国で拘束・49人死亡事件
写真引用元: El financiero

米国で保育園ABC経営者を逮捕、遺族が即時送還を要求


2009年にSonora州Hermosilloで発生し49人の幼児が死亡した保育園ABC火災事件に関連し、米国Arizona州で経営者のSandra Lucía Téllez NievesがInterpolの要請により拘束されたと、被害者家族団体が明らかにした。

被害者家族団体が大統領と検察に要請


被害児童の遺族らで構成される「Grupo Manos Unidas por Nuestros Niños(私たちの子どものために手を取り合う会)」は、Claudia Sheinbaum大統領およびAlejandro Gertz Manero連邦検察庁(Fiscalía General de la República:共和国検察庁)に宛てた書簡で、Sandra Téllezの即時送還を求めた。団体は、彼女がArizona州Eloyで拘束されたとの情報を「非公式な経路で把握した」と説明した。

書簡では、「国家はSandra Lucía Téllez Nievesを直ちにメキシコへ送還し、司法の手に委ねるために必要な手続きを行うべきだ」と強調している。

Interpolの国際手配と弁護側の動き


地元メディアによれば、Téllez Nievesの逮捕はInterpolによる「赤手配(ficha roja)」に基づいて実行された。ただし、被害者家族によれば、メキシコ当局からは正式な通知が一切行われておらず、「沈黙は極めて不審だ」と強く非難している。

さらに、遺族側は米国の弁護士事務所がTéllez Nievesに対し政治亡命を申請していると指摘。その理由として、彼女が「政治的迫害の犠牲者である」との主張をしているという。しかし遺族らは「実際には49人の子どもを死に至らしめ、106人以上に傷害を負わせた責任がある」と断言した。

判決と未執行の逮捕状


Téllez Nievesは保育園ABCの共同経営者とされ、2016年に28年11か月4日の禁錮刑を言い渡された。しかし、複数回の控訴やアンパロ(憲法訴訟)を経て、刑期は5年7か月に減刑された。

それにもかかわらず、2022年2月以降、彼女には再逮捕命令が発出されたままとなっており、これまでの間に司法手続きが進展しなかったことが遺族の不満を募らせている。

保育園ABC火災の経緯


2009年6月5日、Sonora州Hermosilloにある保育園ABCで大規模な火災が発生した。火元は州政府財務局(Secretaría de Hacienda del Gobierno estatal:州財務局)が使用していた倉庫とされ、その炎が同じ建物内の保育施設へ延焼した。

この事故で、25人の女児と24人の男児、計49人が死亡。さらに70人以上が重度の熱傷を負い、39人以上が呼吸器系を含む深刻な後遺症を抱えることとなった。

現場では緊急出口が塞がれており、安全基準の不備が後に明らかとなった。しかし、これまでに火災責任で実刑判決を受けた者はおらず、20人以上の元公務員が訴追対象とされたものの、多くが死亡、または未だ有罪判決に至っていない。

遺族の不信と司法の停滞


被害者家族は繰り返し「司法の遅延と不作為」を批判してきた。Grupo Manos Unidas por Nuestros Niñosは、「逮捕状が出されているにもかかわらず執行されず、関係者がいまだに自由の身であることは司法の信頼を著しく損なっている」と訴えた。

また、当時の事故調査では、施設がIMSS(Instituto Mexicano del Seguro Social:メキシコ社会保障院)の委託施設であったことから、政府の監督責任が問われたが、現在に至るまで抜本的な改善はなされていないと指摘されている。

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今後の見通し


今後、Sandra Téllezの身柄がメキシコに送還されるかどうかが焦点となる。もし米国での政治亡命申請が認められれば、送還は長期的に停止される可能性がある。一方、遺族は「司法の正義を実現する唯一の道はメキシコでの裁判だ」と訴えており、国際的な注目が集まっている。

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