メキシコの下院予算委員会は、2024年度の連邦支出予算案について、45,894百万ペソの削減と再割り当てを行うことを承認した。これにより、総支出額は9兆66億45万8000万ペソに維持され、前年度比4.2%の実質増となる。削減された予算は、主に司法機関、国家選挙管理委員会(INE)、議会、国家透明性情報アクセス保護機関(INAI)、連邦経済競争委員会(Cofece)などに影響を与える。再割り当てされた資金は、メキシコ石油(Pemex)、インフラストラクチャー、通信および交通省(SICT)、公教育省(SEP)に配分され、特にSEPには基礎教育のための奨学金プログラム「Benito Juárez」に13,262百万ペソが割り当てられる。
野党は、この予算案が政府による報復的な措置であり、選挙に向けた資金の不透明な使用を可能にするものだと批判している。特に、国家選挙管理委員会(INE)の予算が37,770百万ペソから32,767百万ペソに削減されたことや、議会、特に選挙年にあたるトリビュナル・エレクトラル(選挙裁判所)の予算が767百万ペソ削減されたことが問題視されている。また、自治体への支援が7,000百万ペソ以上削減されることにより、24の州が実質的に連邦からの移転金を減らされることになる。
予算案の承認は、与党モレナとその同盟党の票により、野党の反対を押し切って行われた。与党側は、予算の再割り当てがPemexやSICT、SEPへの投資を強化し、国の発展に資すると主張している。しかし、野党からは、特定の政府機関やプログラムへの資金配分が、政府に批判的な機関への圧力や、政府に友好的な機関への恩恵として機能しているとの声が上がっている。
この予算案は、今後、下院全体での議論と投票を経て、最終的な承認を目指す。予算案の成立には、メキシコの経済、社会、政治に大きな影響を与えることが予想される。


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