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Carlos Slim、PemexのZamaとIxachi開発に投資か?
Pemex(Petróleos Mexicanos/メキシコ石油公社)は、財政的な負担を軽減しながらメキシコの主要な石油・ガス田の開発を進めるため、empresario(実業家)であるCarlos Slimと交渉を進めている。メキシコ国内最大級のZama油田とIxachiガス田における共同運営の可能性が検討されている。
Zama油田:PemexとSlimの共同運営案
Zamaは、Golfo de México(メキシコ湾)に位置する海洋油田で、2017年にTalos Energyが発見した。現在、Pemexが50.43%の権益を保有し、Talos México(17.4%)とHarbour Energy(32.17%)が残りを分け合っている。
Pemexは、Zamaの開発には約4,500 millones de dólares(45億ドル)の投資が必要とされているが、資金難のためSlimが主導するGrupo Carsoがこの資金を提供する案が浮上している。
交渉のポイント:
- PemexはZamaの運営権を一部放棄し、Slimが資金提供
- Grupo CarsoがPemexの50.43%相当の開発費を負担
- Talos Energyとの運営協定(JOA)の可能性
Pemexは財政難により、新規開発の資金調達が困難な状況にあるが、Slimの投資によりZamaの生産開始が加速する可能性がある。
Ixachiガス田:メキシコ最大のガス田開発にSlimが関与
Ixachiは、メキシコ国内で過去25年間で最大の天然ガス発見とされる油田であり、同時にコンデンセート(超軽質原油)の産出も期待されている。
Slimの関与:
- Grupo CarsoがIxachiの掘削業務を担当
- Pemexと民間資本の「Contrato Mixto(混合契約)」での運営検討
- Slim主導で新たなガス処理施設の建設を検討
Ixachiのガス生産は、Planta de Papanに送られ、ガスの処理と液化が行われている。Pemexは現在、さらなる生産拡大のために345 millones de pies cúbicos(3.45億立方フィート)の処理能力を持つ新施設の建設を検討しており、Grupo CarsoとIdealがその投資に関心を示している。
Pemexの財政問題とSlimの戦略
Pemexは97,600 millones de dólares(976億ドル)の負債を抱えており、加えて2024年末時点で25,000 millones de dólares(250億ドル)の未払いが発生している。これにより、新規開発の資金調達が大きな課題となっている。
Carlos Slimの戦略:
- エネルギー分野での影響力拡大
- Pemexとの協力を通じて戦略的資産を獲得
- 政府との良好な関係を維持し、安定した投資環境を確保
政治リスクの回避: Slimは、歴代のメキシコ政権と良好な関係を維持しており、Claudia Sheinbaum大統領の政権下でもその影響力を強めている。Sheinbaum政権は、前政権のAndrés Manuel López Obradorのエネルギー政策を引き継ぎ、Pemexを中心とした国家主導のエネルギー政策を推進している。

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