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メキシコ13万人超の行方不明 CNB新長官に技術と被害者共感を要求

写真引用元: Expansión

CNB新体制に求められる「経験」と「共感」


メキシコで毎日91人が行方不明になる深刻な失踪危機を受け、家族や市民団体の集まりである各地の colectivos(被害者家族組織)は、次期 Comisión Nacional de Búsqueda(国家捜索委員会)の長官人事について、専門的知識と被害者への共感を兼ね備えた人材を求めている。2025年7月29日にTeresa Reyes氏が辞任したことで空席となったポストは、発足以来わずか6年で3人目の交代となる。

Movimiento por Nuestros Desaparecidos en MéxicoのGrace Fernández氏と、Colectivo Raúl Trujillo HerreraのYoltzin Martínez Corrales氏は、今回の人事が単なる政治的な割り当てではなく、真に被害者家族に寄り添える専門家を選ぶ機会であると強調している。Martínez氏は2010年から行方不明となった自身の妹Yatzilさんを探し続けており、「この機関は誰かの学びの場ではない。到着した時点で解決策を持っていなければならない」と語った。

辞任の背景と家族団体の反応


Reyes氏の辞任はcolectivosの間で「不可避で必要な決断」と受け止められている。多くの団体は当初から彼女の任命に反対しており、職務遂行における「被害者への無関心」を指摘してきた。Martínez氏は「常に辞任を求め続けていた。彼女が被害者の声を聞こうとしなかったからだ」と述べた。

今回の辞任を受け、Secretaría de Gobernación(内務省)は新たな長官選任プロセスを開始する。Ley General en Materia de Desaparición Forzada de Personas(強制失踪に関する一般法)第51条に基づき、CNBの長官は大統領の指名により内務省の提案を経て任命・解任される。

ただし、colectivosは政府の強い影響力を懸念している。Martínez氏は「透明性が確保されなければ、また政府に近い人物が選ばれるのではないか」と警告した。

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危機的状況を示す最新データ


Registro Nacional de Personas Desaparecidas y No Localizadas(全国行方不明者・所在不明者登録)によれば、1952年以来の失踪者数は371,156人に上り、そのうち131,827人が未だ所在不明である。特に2024年10月1日から2025年8月4日までのわずか10か月間に27,921人が失踪しており、これは全体の7.5%を占める。

地元メディアExpansión Políticaによれば、これはClaudia Sheinbaum大統領の政権発足以降、深刻化している傾向を示している。Sheinbaum政権は特別戦略を打ち出し、CNBの能力強化を重要課題に掲げているが、予算削減や人員縮小により現場からは不安の声が高まっている。2025年度のCNB予算は前年より47.8百万ペソ減額され、colectivosによれば計画されていた地域拠点設置も頓挫した。

Sheinbaum政権の新戦略と課題


Sheinbaum大統領は「CNBの機能を強化する」と公言し、複数の新たな施策を打ち出した。主な計画は以下の通りである。

  • 32州のFiscalías(州検察庁)やFiscalía General de la República(共和国検察庁)からの情報を集約する全国統一法医学データベースの設立
  • 各種記録を一元管理し、INE(国立選挙研究所)の指紋データとも照合可能な全国人体識別プラットフォームの構築
  • 上記プラットフォームを統括する**Centro Nacional de Identificación Humana(国家人体識別センター)**の強化

これらの取り組みは科学的根拠に基づく捜索活動を支えることを目的としている。しかし、現場のcolectivosは「政策があっても実行力が伴わなければ意味がない」と訴えている。

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Colectivosの要望と透明性確保の必要性


100のcolectivosと27人の行方不明者家族が共同で発表した声明によれば、「任命プロセスは全国規模の公開相談に基づき、被害者団体や専門家の意見を反映させるべきだ」と強調されている。また、少数民族言語への翻訳や広範な周知も求めている。

Grace Fernández氏は「単なる能力ではなく、現場で共に歩んだ経験が必要だ。被害者の苦しみを理解する感受性が不可欠だ」と述べた。声明ではさらに「任命はもはや形式的なものではなく、危機に対応できる唯一の機会である」とされ、特に野外捜索時の家族の安全確保や専門的装備の整備を優先課題に掲げている。

Yoltzin Martínez氏は「過去の政権はCNBを弱体化させた。私たちは、透明性と適格性を備えた人材の選任を強く求める」と締めくくった。

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