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Fibra Nextの上場計画、経済情勢の影響で一時停止
メキシコのFibra Uno(Funo)が主導するFibra Nextの上場計画が、米国の貿易政策による市場環境の変動を受け、一時停止となった。**Sistema de Administración Tributaria(税務管理システム、SAT)**の承認を得たものの、企業側は適切な市場のタイミングを待つ判断を下している。
当初、Fibra Nextは2023年に上場予定だったが、税務当局の承認が得られず延期された。2024年には承認を取得したものの、新たに米国の関税リスクや貿易政策の不確実性が影響を与え、投資家心理の悪化が懸念されている。
Funoの副社長であるJorge Pigeon氏は「市場環境の変化を注視しながら最適なタイミングで上場する」と述べており、情勢の安定化を待つ意向を示した。
Fibra Next、1兆ドルの調達計画と市場の反応
Fibra Nextは、上場時に最大1兆ドル(約150兆円)の資金調達を見込んでいる。この資金は、メキシコの工業用不動産市場の成長を支えるために活用され、今後5年間で15百万m²の産業スペース拡張を目指している。
当初の計画では
- Funoが保有する6.2百万m²を提供
- **追加で1.5百万m²の「ポートフォリオJúpiter」**を組み込む
- 5百万m²の土地を確保し、将来的に開発を進める
しかし、現状では米国の貿易政策の不透明さが投資家のリスク選好に影響を与え、機関投資家の慎重な姿勢が強まっている。
米国関税リスクと2026年の貿易交渉の影響
FunoのGonzalo Robina副社長は、米国の関税リスクがFibra Nextの上場計画に影響を与えていると指摘する。特に、2026年に予定される米国・メキシコ・カナダ協定(T-MEC)の再交渉が、米国側の圧力材料になっている。
米国のドナルド・トランプ大統領はメキシコに対し、新たな関税措置の可能性を示唆しており、
- メキシコからの輸入品に対し25%の関税を課す可能性
- 特に自動車関連の輸入に影響が大きい
といった政策が市場の不透明感を高めている。Robina氏は「こうした政策は、最終的には米国の消費者にとっても不利益となる」と述べ、冷静な対応を呼びかけている。
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メキシコの工業不動産市場とFibra Unoの戦略
メキシコの工業用不動産市場は**「nearshoring(ニアショアリング)」**の影響で成長を続けている。米中貿易摩擦の影響で、米国企業が製造拠点をメキシコへ移転する動きが加速しているため、産業用スペースの需要は引き続き高い。
Funoの不動産ポートフォリオのうち、
- 75%は物流・倉庫スペース
- 特にCiudad de México都市圏の物流ハブに集中
しており、米国関税の影響を受けにくい構造となっている。
市場が安定すれば、Fibra Nextの上場は再び検討される可能性が高い。
今後の貿易政策と経済情勢の動向が重要なポイントとなる。

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