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歳出削減で政府支出17%減、財政収支改善へ
2025年1月から2月にかけて、Claudia Sheinbaum政権は連邦政府の支出を前年同期比で17%削減し、財政の健全化(consolidación fiscal)に向けた姿勢を明確に示した。これは、Secretaría de Hacienda y Crédito Público(SHCP:財務信用公債省)が発表した「Informe de Finanzas Públicas y la Deuda Pública(財政および債務に関する報告書)」に基づくものである。
同省によれば、この2ヶ月間で政府の総支出は1兆4255億1900万ペソとなり、前年に比べ17%の減少を記録。さらに、予定していた予算よりも2202億8300万ペソ少ない支出にとどまり、明確なサブエヘルシシオ(subejercicio:予算未執行)が発生した。
財務省はこの点について「財政の安定を目的とした抑制的な政策によるものであるが、戦略的なプロジェクトおよび社会プログラムには重点的に資金を投入した」と説明している。
サービス提供に関わる「支出の中心」部門に大幅な削減
今回最も大きな影響を受けたのが、gasto primario(基礎的財政支出)である。これは教育、医療、社会保障など、国民に直接サービスを提供する分野に使用される支出を指し、2025年の第1・第2月においては19.2%の減少となった。金額にして1兆2639億6000万ペソが使用され、計画よりも1946億4900万ペソが未使用となった。
一方、gasto no programable(非プログラム支出)については、利払いを除く部分において、2692億9400万ペソが支出され、前年比で10.9%減となった。これは、連邦歳出予算で見込まれていた金額よりも173億3100万ペソ少なかった。
こうした支出の抑制は、社会サービスの提供体制に一定の影響を及ぼす可能性もあるが、政府としては財政均衡を優先した格好である。
財政収支に改善傾向、赤字は想定以下に
報告書によれば、財政収支においては予想を上回る結果が示されている。2025年2月末時点の赤字額は839億ペソであり、これは当初見込まれていた2833億ペソの3分の1以下にとどまった。
さらに、基礎的収支は、777億ペソの黒字となり、こちらも当初の想定(961億ペソの赤字)を大きく上回った。Requerimientos Financieros del Sector Público(RFSP:公的部門の財政ニーズ)は1277億ペソに抑制されており、政府の目標とされる対GDP比3.9%以内の達成が視野に入っている。
このように、支出の圧縮と同時に財政収支の改善が見られることは、国家予算の運営において健全性が維持されていることを示唆するものである。
債務残高は17.6兆ペソ、前年比9.8%増
SHCPはさらに、Saldo Histórico de los Requerimientos Financieros del Sector Público(SHRFSP:公的部門財政ニーズの歴史的残高)、すなわちメキシコの「広義の債務残高」が2025年2月末時点で17兆5997億ペソに達したと発表した。これは前年同期比で9.8%の増加である。
ただし、コスト面では若干の軽減が見られた。deuda pública(公的債務)のfinanciamiento(資金調達コスト)は、総額1615億5900万ペソと、前年比で6.8%増であった一方、計画よりも256億3300万ペソ少ない結果となった。累積ベースでは、利払いコストは当初計画より13.7%低く抑えられたとされ、これは予算に対する圧力緩和につながっている。
この点からも、2025年の財政政策は債務管理において一定の柔軟性を保ちながらも、財政再建を主眼に置いた方向性が明確に示されている。

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