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Hondaと関税問題で混乱拡大 メキシコ移転説を否定

Modern car factory in Mexico
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Honda、Guanajuato州に残留を明言 生産移転報道を否定


米国による新たな関税政策を受け、一部報道で取り沙汰されたHondaのメキシコ生産体制の見直しについて、同社はGuanajuato州Celayaにある工場の移転を否定した。関係者や地元政府、労働組合も一致して「移転の可能性はない」と表明しており、現地生産体制の継続が明確となった。

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関税によるHonda生産移転報道の発端と企業の公式対応


日本経済新聞は2025年4月、Hondaがメキシコおよびカナダでの生産を米国へ一部移転する計画を検討していると報じた。記事によると、米国政府が導入を予定している新たな自動車関税措置への対応として、販売車両の90%を米国内で生産する方針だという。

これに対して、Hondaはメキシコ国内メディア「AM」の取材に対し、「現在のところ、メキシコにおける生産体制に関して変更を検討していない。グローバルな生産体制の最適化を継続的に評価しているが、具体的な決定はない」と回答。正式な発表もない段階での報道に対し、コメントを控える姿勢を示した。

メキシコ地元メディア AM

参考記事こちらをクリック


地元政府と経済関係者の見解 現地雇用と生産体制の維持を強調


Celaya市の経済開発局(Dirección de Desarrollo Económico)のAnaly Rocha Álvarez局長は、「HondaはCelayaにおける生産体制を維持する見込みであり、むしろAcuraブランドのSUV新ラインの立ち上げも予定されている」と述べた。

彼女は「複数の情報源から異なる報道が出ているが、公式発表がない中での憶測は、産業界にとってリスクを招く」と指摘。慎重な情報の取り扱いを呼びかけたうえで、「Celayaにおける生産継続の意志は明確である」と強調した。

Guanajuato州経済省(Secretaría de Economía del Estado de Guanajuato)も声明を発表し、「Hondaから正式な移転通知は受け取っていない。Guanajuatoは日本企業にとって引き続き重要な投資先である」との立場を明らかにした。

2006年以降、Guanajuato州は145件の日本企業プロジェクトで89億8,900万ドルの投資を受け、約4万8,140人の雇用を創出してきた。そのうちHondaのCelaya工場には15億8,300万ドルが投じられ、4,700人の直接雇用が生まれている。


労働組合も移転報道を否定 技術的・経済的に「非現実的」


Trabajadores de la Industria Metal Mecánica(メタルメカニカ産業労働者組合:Sitimm)の書記長Alejandro Rangel Segovia氏は、メディアに対し「HondaがCelayaから生産を移すという情報は事実に基づいていない」と断言。

同氏は「Celaya工場ではHR-VおよびAcura ADXが生産されており、これらはいずれもガソリンエンジン搭載車。米国ではむしろ電動化を中心に進めており、現地の設備と戦略に沿った車種生産が求められている」と述べ、移転の現実性に疑問を投げかけた。

また、Celaya工場では約3,400人の組合員と800人の非組合員が働いており、周辺のサプライヤー企業20社が約1万5,000人を雇用していることからも、生産体制の急変は地域経済への深刻な影響を与えるとされた。

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実績から見る生産継続の裏付け 2024年は前年比16%増


CelayaのHonda工場は、2024年に19万4,612台の自動車を生産し、前年の16万7,429台から16%の増加となった。このうち85%がアメリカ市場向けであると、地元メディアAMが報じている。

同工場では2020年よりHR-Vの生産を開始し、それ以前はJalisco州での生産体制だった。2025年3月にはGuanajuato進出から11周年を迎え、累計生産台数は140万台を突破している。

生産体制は今後も拡大が見込まれ、地元経済においてもHondaの存在は重要な柱と位置づけられている。

日本経済新聞の記事は、こちらをクリック


日本経済新聞の報道と今後の展望 関税の影響は限定的か


日本経済新聞が報じたように、Hondaは米国での生産拡大を検討しているが、それは米国市場の需要に対応するためのローカル生産比率の向上であり、メキシコやカナダからの撤退を意味するものではないとの見方が強い。

専門家の中には、関税政策が短期的な不確実性をもたらす可能性を指摘する声もあるが、現時点でのメキシコ生産移転の兆候は確認されていない。

Hondaは今後もグローバルなサプライチェーンの中で、各地域の生産機能を最適に活用する方針であり、Guanajuato州の工場もその重要な一部として機能し続けると考えられる。

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