
2025年度予算、メキシコ下院で承認
2024年12月11日、メキシコの下院(Cámara de Diputados)は2025年度の連邦歳出予算を承認した。総額は9兆3,020億ペソで、前年度比1.9%減少している。主な目的は、財政赤字の削減と経済成長を維持しながら、社会福祉プログラムとインフラ投資に重点を置くことである。
社会福祉プログラムへの重点的な投資
2025年度予算では、社会福祉プログラムが引き続き優先されている。特に、福祉省(Secretaría de Bienestar)の予算が前年度比2.3%増加しており、無拠出制年金や奨学金プログラムが拡充される予定である。
無拠出制年金とは、定期的に高齢者や障がい者に支給される公的年金で、支給資格に労働経歴や保険料支払いの条件がない制度を指す。この政策は、社会的弱者を支援し、貧困削減に寄与すると期待されている。
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インフラプロジェクトの継続的な推進
2025年度の予算には、大型インフラプロジェクトへの投資が継続される。特に、Tren Mayaや国立石油会社Pemexの生産力向上プログラムが含まれている。一方で、国防省(Secretaría de la Defensa Nacional)や保健省(Secretaría de Salud)の予算は削減される見通しだ。
インフラ投資の目的は、地方経済の活性化や観光産業の拡大、水資源の管理を強化することである。これにより、地域格差の是正と持続可能な経済発展が期待されている。
経済成長と財政赤字削減の見通し
政府は2025年の経済成長率を2.0~3.0%と見込んでいるが、民間シンクタンクは1.2%程度と予測しており、成長見通しには課題が残る。また、2025年の財政赤字はGDP比3.9%を目指しており、前年度の5.9%からの削減が計画されている。
財政赤字とは、政府の支出が収入を上回る状態を指し、GDP比で計算される。財政赤字の削減は、経済の安定性を高め、将来的な利子負担の増加を抑えるために重要である。
メキシコ政府は、財政健全化と社会福祉の強化を両立させるために挑戦的な政策を打ち出している。今後の経済動向と予算執行の成果が注目される。

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