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MichelinとGuanajuato新投資で工場移転決定

michelin tire factory
Michelinの最新工場内部の様子イメージ

Michelinが2025年末にQuerétaro州工場を閉鎖し、Guanajuato州León市の生産拠点に移行する計画を発表した。理由は技術の老朽化と需要構造変化への対応である。

Guanajuatoへの生産集約とその理由


MichelinはGuanajuato州Leónにある最新鋭工場を新たな中核拠点とする。León工場は年間1,300万本のタイヤを生産でき、北米市場への輸出を主軸とする。これに対し、Querétaro工場は最後の年でも50万本程度の生産にとどまり、技術面でも旧式化が進んでいた。

Michelin México y Centroaméricaのブランドマネージャー、Rebekka Hein氏によれば、「Querétaro工場のラインは非常に古く、León工場が最新の技術を備える今、旧工場を維持する意味はない」と説明。事実、Querétaro工場の設備はLeónへの転用も困難な状況であった。

León工場は2016年に総額5億1,000万ドルの投資で建設が始まり、2022年からは追加で4億ドル以上が投じられ生産能力拡大と自動化が進んだ。累計投資額は9億1,000万ドルを超え、従業員数は2,000人以上に達する。

Querétaro工場閉鎖の背景にある市場構造変化


Querétaro工場は元々Uniroyalが建設したもので、1990年にMichelinがUniroyal Goodrich Tire Co.を買収したことで傘下に入った。主力製品は小型車向けの小径タイヤ(リム径15インチ以下)であったが、この市場はアメリカ合衆国での需要が縮小傾向にある。

地元メディア報道によれば、現在アメリカ合衆国市場では16インチ以上のタイヤ需要が増加しており、小型タイヤの生産量は年々減少。メキシコ国内では小型タイヤの市場シェアは40〜45%とされるが、輸出志向の強いMichelinとしては将来的な市場縮小を見据え、生産をLeónに集中させる決断を下した。

このように、低収益・低需要製品に特化したQuerétaro工場は経済的合理性を失い、工場再編計画が進められた。

約500人の従業員への対応策


今回のQuerétaro工場閉鎖により、約500人の従業員が影響を受ける。Michelinは事前に十分な時間をかけた説明を行い、3つの対応策を提示した。

第一に、Guanajuato州León工場への移籍。新拡張フェーズにより新たな雇用が創出される見込みであり、地域間移住を厭わない従業員に対しては積極的な受け入れが進められる。

第二に、Querétaro州内のMichelinのコーポレート部門への異動。Querétaroのオフィスは存続し、行政・技術職としての内部異動の機会が提供される。

第三に、Michelinのメキシコ国内販売網・サービスセンターへの就業支援。直接的な雇用保証はないものの、パートナー企業への仲介が積極的に行われている。

Hein氏は「一人ひとりに合わせた対応を行うが、全員が完全に再配置できる保証はない」と認めており、今後も従業員への配慮を継続する姿勢を示した。

Guanajuato州工場の成長と将来計画


MichelinのGuanajuato州León工場は、メキシコ国内の最大級の自動車用タイヤ生産拠点に成長した。主に北米市場向けに生産され、オリジナル装着用および補修用タイヤの両方に対応する。これにより、メキシコ国内の雇用創出に貢献するだけでなく、輸出拡大にも寄与する。

2022年に始まった第2段階の拡張工事では、より高性能で自動化された設備を導入。これにより生産効率が大幅に向上し、今後の市場変化への柔軟な対応力が確保されている。

工場閉鎖後のQuerétaro州施設については、Michelinは州政府および市当局と連携し、新たな活用法を模索中。具体的な用途は決まっていないが、地域経済に資する形での再活用が目指される。

Michelinはメキシコ市場からの撤退ではなく、むしろGuanajuato州を中心に更なる投資を進めている。Hein氏は「多くの人がMichelinがこの地域から撤退すると考えているが、逆に私たちは投資を増やしている」と強調。今後もメキシコ国内の生産体制強化を続ける意向を示した。

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