
メキシコのClaudia Sheinbaum大統領とカナダの首相Mark Carneyは2026年のFIFAワールドカップ共同開催に向けた協力を強化する方針を確認した。両国はトランプ前大統領による関税圧力の中、関係強化を進めつつ、計26試合を担当する予定だ。
SheinbaumとCarneyの協力強化と関税問題
Sheinbaum大統領は2025年7月16日の朝の記者会見で、Carney首相との電話会談について詳細を明らかにし、「両国間の友情をさらに強化する。その中にはFIFAワールドカップ2026も含まれる」と述べた。Carney首相もSNS上でメキシコから贈られた記念ボールを披露し、「6月のG7サミット以来の会話で良かった。今後の共同作業、特にFIFAワールドカップ2026を楽しみにしている」と発言した。
この電話会談が行われた背景には、アメリカのトランプ前大統領による新たな関税政策がある。Trump氏はメキシコからの輸入品に対し30%、カナダからの輸入品に対し35%の高関税を課すと予告しており、両国経済に大きな影響を与える見通しだ。Sheinbaum大統領は「T-MEC(Tratado entre México, Estados Unidos y Canadá:メキシコ・アメリカ・カナダ協定)を尊重する必要がある」と強調し、Carney首相もこれに同意したという。両首脳は共同開催という国際的なイベントを通じて関係を強化し、対米交渉での立場向上を図る意図を示した。
メキシコとカナダのW杯試合割当状況
メキシコとカナダは2026年のW杯開催国の一部として位置付けられるが、主催試合数ではアメリカに大きく譲る形となる。地元メディアEl Financieroによれば、米国が80試合以上を担当する一方、メキシコとカナダはそれぞれ13試合に留まる。合計で26試合を両国が分担し、共同開催の象徴的な役割を果たす見通しだ。
メキシコではCiudad de México、Guadalajara、Monterreyの3都市が会場となり、特にEstadio Azteca(現Banorte)が注目される。対するカナダはTorontoとVancouverの2都市が選定された。試合日程やスタジアム別割当も決定しており、W杯準備は最終段階に入りつつある。
カナダ開催地詳細と試合スケジュール
カナダ側の試合はToronto StadiumとBC Place Vancouverで行われ、以下の通りスケジュールが決まっている。
Toronto Stadiumではグループリーグの試合が5試合(6月12日、17日、19日、23日、25日)、さらに7月1日にラウンド16の1試合が予定されている。一方、BC Place Vancouverではグループリーグが5試合(6月13日、18日、21日、24日、26日)に加え、7月2日にラウンド16、そして7月7日にラウンド16の勝者同士によるベスト16決定戦が行われる予定だ。
地元経済界では「スタジアム周辺の商業施設や観光インフラの整備が進めば、直接的な経済波及効果は数百億円規模になる」(地元商工会議所関係者)との見方が示されており、イベントに伴う地域経済活性化も期待されている。
メキシコ国内のスタジアム割当と準備状況
メキシコ側では、Estadio Azteca(Banorte)、Estadio Guadalajara(Akron)、Estadio Monterrey(BBVA)の3スタジアムに13試合が配分される計画だ。これによりメキシコでも同様に観光業や小売業の活性化が期待され、試合日の増加は都市間のインフラ整備の後押しになるとみられる。
地元メディアReformaによれば、Estadio AztecaはFIFA基準に合わせて大規模改修が進行中で、2025年末までに完了予定。GuadalajaraおよびMonterreyの両スタジアムも座席や警備体制の強化が進められている。特にCiudad de Méxicoではホテル稼働率が既に85%を超える日もあり、W杯期間中の観光需要の高まりを見据えて官民協力で準備が加速している。
政府関係者は「メキシコの歴史的文化と現代的都市機能を世界に示す好機だ」と語り、またSheinbaum大統領も「対米通商交渉の難局を乗り越えつつ、メキシコ・カナダ連携を深化させる象徴的イベントになる」との認識を示した。

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