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米国、メキシコに麻薬カルテル対策を要請—関係悪化の懸念も
アメリカ合衆国のVicepresidente(副大統領)JD Vanceは3月6日、米国とメキシコの国境地帯を視察し、メキシコ政府に対し麻薬カルテルへの対策強化を求めた。Vance氏は、「米国はメキシコとの関係悪化を望まないが、カルテルの脅威を真剣に受け止めるべきだ」と述べた。
米国政府は2月末、Cártel de Sinaloa(シナロア・カルテル)やCártel de Jalisco Nueva Generación(ハリスコ・ヌエバ・ヘネラシオン・カルテル、CJNG)など6つの麻薬組織をOrganización Terrorista Extranjera(外国テロ組織)に指定。これに対し、メキシコのPresidenta(大統領)Claudia Sheinbaumは「内政干渉」と反発し、貿易措置で対抗する構えを見せている。
Vance副大統領の発言は、両国の関係にどのような影響を与えるのか。麻薬カルテルを巡る最新の状況と今後の展開を分析する。
米国が6つの麻薬カルテルをテロ組織指定—その背景とは
米国政府は、メキシコの主要な麻薬カルテルを外国テロ組織として正式に指定した。対象となったのは以下の6つの組織である。
- Cártel de Sinaloa(シナロア・カルテル)
- Cártel de Jalisco Nueva Generación(CJNG)
- Cártel del Golfo(ガルフ・カルテル)
- Cártel de los Zetas(ロス・セタス)
- Cártel de Juárez(フアレス・カルテル)
- Cártel de los Beltrán Leyva(ベルトラン・レイバ・カルテル)
この指定により、米国は軍事的手段を含むあらゆる手段を用いて、カルテルに対する制裁を強化できるようになる。Vance氏は記者会見で、「この措置は米国の安全保障にとって不可欠だ」と強調し、メキシコにも強力な対策を求めた。
背景には、fentanilo(フェンタニル)の密輸が米国国内の薬物問題を深刻化させていることがある。米国疾病予防管理センター(CDC)によれば、2023年に米国での薬物関連死亡者の70%以上がフェンタニルに関与しており、その多くがメキシコ経由で密輸されたものだとされている。
メキシコ政府の対応—内政干渉と反発、貿易措置も
米国のテロ指定に対し、メキシコ政府は即座に反発した。Sheinbaum大統領は記者会見で、「メキシコの主権を尊重すべきだ。米国の圧力には屈しない」と述べた。
また、これに対抗する形で、メキシコ政府はaranceles(関税)の引き上げを検討。Sheinbaum大統領は「米国の一方的な政策に対抗し、適切な貿易措置を講じる」と発言しており、両国間の貿易摩擦が激化する可能性がある。
さらに、メキシコ政府は麻薬カルテルとの闘いを「独自の方法」で続ける意向を示しており、米国からの直接的な軍事介入には断固として反対する姿勢を取っている。これは、米国とメキシコの協力関係に大きな影響を与える可能性がある。
今後の展開—米国の軍事介入の可能性は?
Vance副大統領は、米国がメキシコ領内に直接介入する可能性について問われ、「現時点では考えていない」と明言した。ただし、「メキシコがカルテルを取り締まらなければ、米国として別の措置を講じる可能性はある」と含みを持たせた。
この発言は、米国が今後も圧力を強める可能性があることを示唆している。特に、Trump大統領が復帰後にどのような対応を取るのかは不透明であり、メキシコ側は警戒を強めている。
また、両国間の緊張が高まれば、国境警備の強化や貿易関係の悪化が予想される。メキシコ政府がどのような対応を取るのか、今後の動向に注目が集まる。

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