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メキシコペソ上昇と関税政策 米国除外で2.80%急伸

Mexican peso fluctuation

2025年4月3日、トランプ大統領の新関税政策でメキシコが対象外となり、ペソが対ドルで2.80%上昇した。

メキシコペソ、関税除外報道で対ドル2.80%の上昇


2025年4月3日(木)、米国の関税政策に関する新たな発表を受けて、メキシコペソは対米ドルで急騰した。前日の終値である20.4556ペソから、当日午前には19.8824ペソまで上昇し、57.32センタボ、すなわち2.80%の上昇率を記録した(Banco de México:メキシコ銀行の公表値に基づく)。

今回の急伸は、米国が185カ国以上に対して最低10%の関税を課す新政策を発表した中で、メキシコとカナダがその対象外とされたことを受けてのものである。特に、メキシコ製品が主要輸出先である米国市場において、引き続きT-MEC(Tratado entre México, Estados Unidos y Canadá:メキシコ・アメリカ・カナダ協定)の枠組みで関税0%の優遇措置を享受することが明らかになった点が、市場の安心感を後押しした。

為替市場では、ドルが他の通貨に対して軟化しており、ドル指数(DXY:米ドル指数)は1.97%下落し、101.63ポイントを記録した(Intercontinental Exchangeのデータによる)。この下落は、米国の10年国債利回りが前日比で17.8ベーシスポイント下落したこととも連動している。

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米国の関税発表とT-MECの重要性


Donald Trump大統領は、4月2日に発表した新通商政策の中で、世界中の主要貿易相手国に対して新たな関税を導入すると表明した。具体的には、中国に対しては54%、欧州連合に対しては20%、英国には10%の関税を課す方針を示した。一方、メキシコおよびカナダについてはT-MECを理由に関税の対象外とした。

T-MECは2020年7月に発効した自由貿易協定であり、米墨加間の通商を円滑にするための法的枠組みである。同協定に準拠した製品は関税が免除されるが、要件を満たさない製品や一部の素材(acero:鉄鋼、aluminio:アルミニウムなど)には最大25%の関税が引き続き適用される。今回の除外措置により、メキシコの輸出産業、とりわけ自動車部品、農産品、電子機器の分野では引き続き競争優位を保つことが可能となった。


金融・通商アナリストによる評価と見解


Grupo Financiero Monex(モネックス金融グループ)の分析部長であるJanneth Quiroz Zamora氏は、Reutersのインタビューにおいて「メキシコとカナダが対象から外れたのは朗報である」と述べた。彼女は「これは明らかにメキシコにとっての比較優位性を強化するものであり、短期的な通貨高に貢献した」と分析している。

一方、金融機関Ve Por Másのリサーチによると、市場は今回の関税政策を引き続き分析中であり、特に中国やEUなど主要貿易圏との摩擦がグローバル市場全体に波及するリスクを警戒しているという。

また、メキシコ国内でも輸出関連企業を中心に、T-MECの恩恵が再確認されつつあるものの、政策の不透明性が依然としてリスク要因とされている。特にTrump大統領は、同協定を「自国にとって最悪の合意」と批判しており、2026年に予定されているT-MECの再評価での見直しを訴えている。

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今後のリスクと展望、T-MEC再評価の影響


現在のところ、メキシコはT-MECの下で優遇措置を受けているが、2026年には協定見直し条項(cláusula de revisión)が発動される予定であり、そこに向けた政治的・経済的な圧力が今後増すことが予想されている。

トランプ大統領は今回の演説で、T-MECを「米国史上最も不平等な協定」と呼び、「議会の協力を得て破棄したい」との意向を明らかにした。この発言は、市場に新たな不安をもたらす一因となっており、メキシコ側としても今後の交渉において慎重な対応が求められる。

このような状況を踏まえ、今後はメキシコ政府および民間セクターが、貿易多角化戦略を進め、アジア諸国や欧州諸国との連携を強化していくことが重要である。

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