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メキシコペソがT-MEC再交渉下で0.37%上昇
メキシコペソは7月21日、前日比0.37%(6.95センタボス)の上昇を記録し、1ドル=18.6617ペソで取引を終えた。Banco de México(Banxico、メキシコ中央銀行)のデータによると、この動きは主にアメリカのHoward Lutnick商務長官(secretario de Comercio de Estados Unidos)のT-MEC(Tratado entre México, Estados Unidos y Canadá:メキシコ・アメリカ・カナダ協定)再交渉に関するコメントにより、ドルインデックスが下落したことが要因とされる。
金融市場では、特に新興国通貨のボラティリティが高まっており、メキシコとアメリカの経済関係も為替市場の注目を集めている。ATFX LATAMの市場アナリスト、Felipe Mendoza氏は「地域の相対的安定の中でも、国際要因が新興国通貨全体、特に米墨関係に影響を与えている」と指摘した。
ドル指数は97.88に低下、Bloomberg指数も減少
米ドルの強さを示すドル指数(dxy)は0.62%減少し、97.88となった。また、Bloombergドル指数(bbdxy)も0.48%減の1200.56ポイントとなった。これは市場参加者が米国の経済動向や貿易協定交渉の行方を注視している中で、ドルが調整局面に入ったことを示している。
銀行窓口では、Banamexの報告によれば1ドル=19.15ペソで販売されており、投資家心理にやや楽観的なムードが広がった。
さらに、金融市場では米国10年債利回りが4.43%、メキシコ10年債利回りが9.44%と、依然として高金利差が維持され、キャリートレード(高金利通貨投資)の誘因となっている。
新興国通貨市場、ペソ以外も上昇
今回の為替市場では、メキシコペソだけでなく他の新興国通貨も同様に上昇した。具体的には、チリペソが1.10%、アルゼンチンペソが0.80%、ルーマニアレイが0.62%、ポーランドズウォティが0.58%、韓国ウォンが0.57%、南アフリカランドが0.57%、チェココルナが0.56%、ハンガリーフォリントが0.51%、ロシアルーブルが0.48%、ブルガリアレフが0.36%とそれぞれ上昇。地元メディアEl Financieroによれば、こうした動きは主にドル安によるリスク選好の高まりによるものと分析される。
これらの背景には、グローバルなリスク選好の回復と、米国金利の先行きに対する不透明感があると見られている。
T-MEC再交渉発言の影響と今後の展望
今回注目を集めたのは、Howard Lutnick商務長官の「T-MEC再交渉の余地がある」との発言だ。このコメントはメキシコ経済に対して二重の影響を持つ。短期的には、ドル安によりペソの相対的価値が上昇する一方、長期的には貿易協定の不確実性が経済全体に重しとなる可能性がある。
特にメキシコの製造業や自動車産業は、T-MECによる特恵関税に依存しているため、再交渉による条件変更は直接的な影響を与える可能性がある。アナリストの間では、今後数週間、交渉の詳細や米国側の具体的な提案内容を注視する必要があるとの声が多い。
さらに、ペソ相場の安定は輸出企業にとってはコスト計算上の重要要素であり、輸出入業者の多い地域、特にNuevo León州、Querétaro州、Guanajuato州の産業クラスターにおいても関心が高まっている。

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