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Sheinbaum大統領がCuauhtémoc号事故への対応で政治的中立を要請
2025年5月18日、Sheinbaum大統領はニューヨークのブルックリン橋付近で発生したメキシコ海軍の訓練帆船「Cuauhtémoc号」の事故について、政治的利用を避けるよう呼びかけた。事故では1名の女性訓練生と1名の海軍要員が死亡し、複数の負傷者が出た。
Cuauhtémoc号事故の概要と現地の対応
事故は、メキシコ海軍(Secretaría de Marina, Semar:海軍省)の訓練帆船「Buque Escuela Cuauhtémoc」がアメリカ合衆国ニューヨーク市のブルックリン橋付近に接近中に発生したとされる。詳細な事故原因は現在調査中だが、複数の負傷者と2名の死亡が確認されている。
死亡したのは、訓練中の女性士官候補生(cadete)1名と海軍士官1名であり、他にも数名の乗組員が負傷した。Semarによれば、負傷者は現地の医療機関で治療を受けており、容体は安定しているという。
在ニューヨークメキシコ領事館と在アメリカ合衆国メキシコ大使館は、事件発生直後から現地当局およびアメリカ連邦政府と連携し、情報収集と負傷者支援にあたっている。
Sheinbaum大統領の発言と政府の対応
Claudia Sheinbaum大統領は2025年5月19日、Baja California Sur州での視察中に報道陣の質問に応じ、Cuauhtémoc号の事故について以下のように語った:
「これは明確な事故であり、政治的に利用されることはあってはならない。我々は、亡くなった方々のご遺族に深く哀悼の意を表し、負傷者の回復を願っている」
Sheinbaum氏は事故の原因については「調査中であり、現時点では憶測を控えるべき」とし、事故対応は主にSecretaría de Marina(海軍省)とSecretaría de Relaciones Exteriores(SRE:外務省)が担っていると説明した。
大統領はまた、「事件は米国当局とも連携の上で対処されており、両国政府間の協力に感謝する」と述べた。
死傷者への対応と今後の調査の見通し
Sheinbaum政権は、事故に巻き込まれた乗組員への医療支援と心理的ケアを優先し、SemarおよびSREと連携して家族への連絡および支援措置を講じている。
Semarは今後数日以内に詳細な報告書を発表すると見られており、事故発生時の航行記録、乗組員の証言、天候条件、船舶の操舵状況などが調査対象に含まれる。アメリカの国家運輸安全委員会(NTSB)やニューヨーク港湾局との協力も進められている。
地元メディア「El Universal」によれば、目撃者は「船の動きが突如不安定になった」と証言しており、強風や視界不良が要因である可能性も指摘されている。
海軍訓練帆船「Cuauhtémoc号」とその意義
「Buque Escuela Cuauhtémoc」は、1982年に就役したメキシコ海軍の帆船型訓練艦であり、世界各国を巡航しながら海軍士官候補生の実地訓練を行ってきた。メキシコにとっては外交の象徴でもあり、多くの国際親善航海に参加してきた歴史を持つ。
訓練航海の一環である今回の航海では、米国を含む複数国の港に寄港する予定であったが、今回の事故により航路の再検討も含めた運航見直しが検討されている。
Cuauhtémoc号の活動はメキシコ国内でも高い評価を受けており、教育機関や市民団体からも支持されている。Semarは同艦が安全に運用されるよう、これまでにも複数回の整備と更新を実施してきた。
政治的利用を避けるべきという大統領の呼びかけ
Sheinbaum大統領の「政治的利用を避けるべき」という発言は、事故後に一部メディアや野党から政府の管理責任や対応の遅れに関する批判が出ていることを受けたものである。
しかし、政府は現時点で事故原因の特定には至っておらず、公式な見解は今後の調査結果を待つ必要がある。Sheinbaum氏は「一番大切なのは、負傷者の回復と遺族への支援である」と繰り返し強調した。
政府関係者によれば、政治的圧力よりも国際協力による事実解明と再発防止策の構築が今後の焦点になるとしており、事故の検証と報告は両国の専門機関によって透明性をもって進められる見通しである。

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