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メキシコ健康費用最高水準 家計に深刻影響

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メキシコ家庭の健康支出、2024年に平均1605ペソへ


2024年、メキシコの家庭が健康関連に支出した額は四半期平均1605ペソに達し、2016年以来の最高水準となった。これは国立統計地理院(Instituto Nacional de Estadística y Geografía:メキシコ国立統計地理院、以下Inegi)の「全国家計収入・支出調査(Encuesta Nacional de Ingresos y Gastos de los Hogares:全国家計収入・支出調査、ENIGH)」の最新データによるもので、2022年の1487ペソから8%増加した。パンデミックが直撃した2020年の1595ペソをも上回っており、家計における医療費負担が一層深刻化していることが浮き彫りとなった。

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公的医療の後退が家計負担増加の背景に


Inegiの調査結果を受け、医療専門家は「健康に関する自己負担額の増加は、メキシコの医療制度が国民の需要を十分に満たせていない証左」と指摘する。
2009年にインフルエンザ対策の責任者を務めた医師アレハンドロ・マシアス氏は、El Sol de Méxicoの取材に対し次のように語った。
「これは予見されていた事態です。Seguro Popular(セグロ・ポプラル:国民健康保険制度)が廃止されて以来、それに代わる制度が存在していません」。
同氏によれば、多くの国民が公的医療へのアクセスを失った結果、薬局併設の診療所を利用する動きが急増した。しかしこれらのサービスは軽度の診療には対応できても、手術など高度医療を必要とする場合には限界がある。
マシアス氏はさらに、「単純な手術であっても、例えば虫垂炎や胆嚢摘出といった一般的な処置でさえ、低所得層の家庭にとっては最大20万ペソの支出となり得る」と警告した。

家計を直撃する薬代 低所得層で深刻化


センター・デ・インベスティガシオン・エコノミカ・イ・プレスプエスタリア(Centro de Investigación Económica y Presupuestaria:経済・予算調査センター、CIEP)の研究者ジュディス・セニャセン・メンデス氏は、家計が健康費用の中で最も多くを費やしているのは薬代だと説明した。
「家計の自己負担支出をみると、公的システムでは十分に補えないニーズがあり、国民が薬局や民間施設を頼らざるを得ない現状がわかります」と同氏は述べた。
メンデス氏によれば、特に低所得世帯では薬の購入が支出の大半を占めるという。この傾向は慢性疾患の治療や専門的な長期治療を避け、症状を一時的に抑える対症療法に傾きやすくなるため、健康格差を拡大させる危険がある。
同氏はまた、「メキシコは現在、薬局が診療と薬の販売であふれている国となっています。これは制度的な投資不足を反映しています」と強調した。

専門家が提案する解決策と国際的事例


メンデス氏は、健康費用の自己負担を軽減するためには医療分野への投資増加が不可欠であるとしつつ、コロンビアの事例を紹介した。
「コロンビアではコペイメント制度を導入し、民間部門や薬局と連携することで家計の負担を大幅に軽減しました。市民は薬代の一部を負担し、残りは企業や政府が補助する仕組みです」と説明した。
専門家らは、メキシコでも同様の制度導入が有効である可能性を指摘しており、持続可能な医療財源の確保が急務とされている。
マシアス氏も、「国民の健康権を保障するためには、十分な予算を確保し、医療人材と設備の整った病院を整備することが不可欠だ」と語った。

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