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メキシコ、米国のテロ組織指定なら武器メーカーへの訴訟拡大へ
メキシコのClaudia Sheinbaum(クラウディア・シェインバウム)大統領は、米国政府がメキシコの犯罪組織を「テロ組織」に指定した場合、メキシコ政府は米国の武器メーカーに対する訴訟を拡大する方針を示した。
米国のテロ組織指定とその影響
米国のDepartamento de Estado(国務省)は、Donald Trump(ドナルド・トランプ)前大統領の政権下で、メキシコ、コロンビア、エルサルバドル、ベネズエラの犯罪組織をテロ組織に指定する計画を進めている。米紙The New York Timesによれば、リストには以下のメキシコの主要犯罪組織が含まれている。
- Cártel de Sinaloa(シナロア・カルテル)
- Cártel del Noreste(北東カルテル)
- Cártel Jalisco Nueva Generación(CJNG、ハリスコ新世代カルテル)
- La Familia Michoacana(ラ・ファミリア・ミチョアカナ)
- Cárteles Unidos(カルテレス・ウニドス)
これらの組織は、麻薬取引や人身売買に関与しているとされ、同時に、ベネズエラのTren de Aragua(トレン・デ・アラグア)、コロンビアのClan del Golfo(クラン・デル・ゴルフォ)、エルサルバドルのMara Salvatrucha(MS-13)も対象に含まれる。
メキシコ政府の武器メーカー訴訟と拡大の可能性
Sheinbaum大統領は、米国がメキシコの犯罪組織をテロ組織に指定した場合、メキシコがすでに米国の武器メーカーを相手取っている訴訟を拡大する可能性を示した。彼女は、「米国政府自身が74%の違法武器が米国から流入していると認めている以上、武器メーカーの責任が問われるべきだ」と強調した。
メキシコは2021年に、**Smith & Wesson(スミス&ウェッソン)、Barrett(バレット)、Beretta(ベレッタ)、Colt(コルト)、Glock(グロック)、Ruger(ルガー)などの米国の武器メーカーに対して、100億ドル規模の損害賠償請求を行った。しかし、2023年8月にボストンの裁判所は、「管轄権がない」**としてこの訴えを棄却した。
現在進行中の訴訟と今後の展望
メキシコ政府は現在、以下の2つの訴訟を継続している。
- Smith & WessonおよびInterstate Arms(インターステート・アームズ)に対する訴訟(ボストン裁判所で継続中)
- アリゾナ州の裁判所での訴訟(違法な「ストロー購入」を支援したとされる武器ディーラーを対象)
また、メキシコ外務省によれば、年間20万から75万丁の武器が米国から違法にメキシコへ流入しており、それらの多くが犯罪現場で発見されている。これを根拠に、メキシコ政府は武器メーカーの責任を問う訴訟を継続している。
米国とメキシコの外交関係への影響
米国のテロ組織指定が実施された場合、メキシコと米国の外交関係に大きな影響を与える可能性がある。Sheinbaum大統領は、「メキシコの主権を尊重し、国際法に基づいた対応を求める」と述べており、今後の両国間の協議が注目される。
この問題は、麻薬取引、武器密輸、移民政策などの複数の課題と絡み合っており、2025年の米大統領選挙の行方によっても大きく左右される可能性がある。

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