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Paleta Payaso、Toluca工場で週300万本の生産体制
メキシコの代表的な菓子である「Paleta Payaso」は、Ricolinoのブランドで生まれた後、現在はMondelez Internationalの傘下で生産が行われている。生産はEstado de MéxicoのTolucaにある工場で行われ、ここでは週に約300万本ものPaleta Payasoが製造されている。
Paleta Payasoの生産工程と「唯一無二」のデザイン
Paleta Payasoの製造には約40分の工程がかかる。まず、マシュマロをベースにしたキャンディ部分が作られ、その後、チョコレートでコーティングされる。この際に、キャンディの「顔」を構成するゴム製の目と口が一つ一つ手作業で配置される。このため、顔の表情や配置に若干の個性が生まれ、各パレットがユニークな見た目になる。
MondelezのSantiago Aguilera氏は、この「不完全な顔」が消費者にとっての魅力であり、多くのメキシコ人が幼少期から親しんできた特別な製品であると述べている。実際、Paleta Payasoは長年にわたり世代を超えて愛されてきたメキシコの象徴的なお菓子となっている。
米国市場への進出とメキシコ国外での需要拡大
Paleta Payasoは、米国で増加するヒスパニック層をターゲットに、特に懐かしさを感じる味覚として人気が高まっている。Mondelezは2022年にRicolinoを買収し、同ブランドの製品を米国市場に本格展開するための準備を進めている。米国におけるラテン系消費者市場には約6000万人の潜在顧客がおり、メキシコ発の製品が共感を呼ぶことで、ビジネスチャンスが拡大している。
Mondelezは、Paleta Payasoのほか、PanditasやKrankysなどのメキシコ発製品を米国の大手小売店を通じて展開する予定で、現地のニーズに応じたマーケティング戦略を推進している。また、Los Angelesに事務所を設置し、現地の消費動向を分析することで、米国市場における認知度向上と売上拡大を目指している。
国内規制による課題と企業の対応
メキシコ国内では2025年から、Secretaría de Educación Pública(教育省)による新規制が導入され、学校内での高糖度の製品の販売が禁止される。これにより、Paleta Payasoを含む多くの製品が直接的な影響を受ける可能性がある。MondelezのAguilera氏は、同社が国内規制に適応する姿勢を示し、健康を意識した製品の展開や販売方法の調整を進めている。
この規制は、メキシコ政府が高糖度食品による健康リスクを軽減するための取り組みであり、子供たちの健康維持と肥満予防を目的としている。Mondelezは規制に従いながらも、地域社会との信頼関係を維持し、製品の安全性と品質を確保する取り組みを続けている。
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生産体制の強化と今後の展望
Toluca工場は1995年に設立され、650人の従業員がPaleta PayasoをはじめとするRicolino製品の製造に携わっている。同工場では過去5年間で2000万ドル以上の投資が行われ、生産効率の向上と製品の品質向上に努めてきた。現在では、1日に製造されるPaleta Payasoの量が、Estadio Azteca(アステカスタジアム)の座席を満たすほどの規模に達している。
Mondelezは、これからもメキシコ市場においての成長を目指し、消費者との「感情的なつながり」を維持しながら、製品の改善と革新を続けるとともに、国外市場への展開にも注力していく予定である。

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