
メキシコペソは18日午前、米国の堅調な経済指標発表を受けて対ドルで下落し、ドル高が進行した。
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メキシコペソは0.23%下落し18.7706ペソに
18日木曜日、メキシコペソは対ドルで下落し、ドル高圧力を受けて軟調に推移した。Banco de México(メキシコ銀行)のデータによれば、前日の終値18.7274ペソに対し、この日の取引でペソは18.7706ペソで推移し、4.32センターボの下落、率にして0.23%の下落を記録した。市場では、アメリカ合衆国の小売売上高と雇用統計が市場予想を上回ったことが主な要因とみられている。
ドルの対ペソ相場は、当日18.7217ペソから18.8455ペソのレンジで取引され、米ドル指数(DXY)は0.44%上昇し98.72ポイントをつけた。Intercontinental Exchangeによると、この指数は米ドルをユーロ、円、ポンド、カナダドル、スウェーデンクローナ、スイスフランの6通貨と比較したもの。
米国小売売上高は0.6%増加と予想を上回る
アメリカ合衆国商務省が発表した6月の小売売上高は前月比0.6%増加し、市場予想の0.2%を大幅に上回った。前年同月比では3.5%の増加であり、堅調な消費動向が示された。自動車を除いた売上高も前月比0.5%増加し、市場予想の0.3%を上回った。
これらのデータは、米国経済が個人消費を中心に依然として強い成長を維持していることを示しており、米ドルの相対的価値を押し上げ、結果としてメキシコペソが対ドルで下落する要因となった。
地元メディアEl Financieroによれば、「米国の小売売上高が予想以上に堅調だったことがドル需要を高め、ペソに対する圧力が強まった」との見解が示されている。
米国の新規失業保険申請は7,000件減少
米国労働省が同日発表した週次失業保険申請件数は、7月12日に終了した週で22万1,000件となり、前週の22万8,000件から7,000件減少した。この数字は市場予想の23万4,000件も下回り、米国の労働市場の堅調さを裏付けた。
労働市場の底堅さもドル高を支える要因の一つとなった。労働市場が強ければ、消費者の購買力が維持され、米国経済全体の成長が続くとの見方が強まる。これにより、米連邦準備制度(Federal Reserve、以下Fed:連邦準備制度理事会)が高金利政策を長期間維持する可能性が意識され、市場でドル買いが優勢になった。
Grupo Financiero Banorteは、「為替相場は調整局面にあり、ペソは一時的に弱含むものの、18.90ペソ水準の34日指数平滑移動平均線を上抜けられず、今後回復の余地がある」とのレポートを発表している。
Fed高官発言「利下げは当面不要」との見解
市場ではFedの金融政策見通しも注目されている。この日の取引中、Fed理事であるAdriana Kugler氏が講演で「インフレに対する圧力が持続しており、特に関税の影響がこれから顕在化するため、当面は利下げを行うべきではない」と述べた。
この発言は市場で米国の金利高止まり観測を強める材料となり、さらにドルを下支えした。特にドルが他通貨に対して相対的に強くなる中で、メキシコペソは対ドルで売り圧力を受けた。
El Financieroの報道によれば、投資家心理は「米国の利下げ観測の後退と米経済の底堅さがドル買いにつながり、結果としてメキシコペソに下落圧力を加えた」と分析している。
今後のメキシコペソ相場見通し
短期的には、メキシコペソは引き続き米国の経済指標に敏感に反応する展開が予想される。とりわけ、米国の消費者物価指数(CPI)や個人消費支出(PCE)デフレーターなどインフレ指標が今後公表されれば、Fedの金融政策見通しを左右する可能性が高い。
また、メキシコ国内の金利政策も重要である。現在、Banco de Méxicoは高水準の政策金利を維持しており、ペソの下支え要因となっているが、米国金利との金利差が縮小する局面では、ペソ売り圧力が一段と強まることも考えられる。
金融アナリストらは、「メキシコ経済は安定しているものの、米国の金融政策とドルの動向次第では再びペソ安が進行する局面もあり得る」と警鐘を鳴らしている。

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