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メキシコ経済成長率と財政政策、Haciendaが成長予測を下方修正

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経済成長率と財政政策、Haciendaが2025年成長見通しを下方修正

2025年4月1日、Ciudad de Méxicoにおいて、Secretaría de Hacienda y Crédito Público(SHCP、財務・公債省)はPrecriterios Generales de Política Económica(PGPE、経済政策予備基準)2026年版の中で、2025年のメキシコの経済成長率見通しを従来の2.0〜3.0%から1.5〜2.3%に下方修正した。

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経済成長率の下方修正とその背景にある外部要因


今回の見通し引き下げの背景には、主に米国との貿易摩擦に起因する不確実性の増加がある。とりわけ、Donald Trump氏が再び導入を示唆している輸入関税(aranceles)の影響が、輸出依存度の高いメキシコ経済に重くのしかかっている。SHCPは「世界経済の減速、金融市場の不安定性、そして貿易緊張の高まりが経済活動の制約要因になる」と指摘している。

実際、2025年第1四半期には、複数の国際機関も同様の警鐘を鳴らしており、Organización para la Cooperación y el Desarrollo Económicos(OCDE、経済協力開発機構)は-1.3%、Fondo Monetario Internacional(FMI、国際通貨基金)は1.4%、Moody’sは-0.2%という成長予測を発表している。これらの下方修正は、主に米国からの輸入品への関税適用やその影響による貿易量の減少を根拠としている。


財政政策の見直しと赤字見通しの拡大


SHCPはまた、Requerimientos Financieros del Sector Público(RFSP、公共部門の財政要件)に関しても、当初見込んでいたGDP比3.9%の赤字から、3.9%〜4.0%の範囲へと実質的に上方修正した。この変更は、収入の減少と支出の維持を背景にしており、インフラ投資や社会支援予算を削減しないという政府の姿勢を反映している。

2026年の予算に向けた見通しでは、歳出が9.3兆ペソ、歳入が8.2兆ペソとされ、それぞれ2025年比で2.6%と0.8%の減少が見込まれている。これは経済成長の鈍化に伴う税収の減少や、企業活動の抑制による所得税や付加価値税の伸び悩みが主因とされている。


インフレ・為替・原油価格などマクロ経済変数の見通し


SHCPによれば、2025年のインフレ率(inflación)は3.5%で据え置きとなる一方、為替レートの見通しは1ドル=18.5ペソから20.0ペソに修正された。また、政策金利(tasa de interés)は8.0%とし、石油輸出において重要な指標である「mezcla mexicana de petróleo(メキシコ産原油価格)」は62.4ドル/バレル(前回予測は57.8ドル)に上方修正された。

2026年の見通しでは、成長率が1.5~2.5%、インフレ率が3.0%、為替レートが1ドル=19.7ペソ、政策金利が7.0%、原油価格が55.3ドル/バレルとなっており、比較的安定したマクロ経済管理が前提となっている。

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メキシコ経済の構造的強みと今後の対応戦略


SHCPは声明の中で「メキシコのマクロ経済のファンダメンタルズは依然として堅固であり、世界的な不確実性の中でも経済的衝撃を吸収する能力を持つ」と強調している。加えて、国内市場の回復力や対内投資の増加、さらにはT-MEC(Tratado entre México, Estados Unidos y Canadá)の恩恵を引き続き活用する姿勢も示している。

今後の政策運営では、歳出の柔軟性を保ちつつ、税制改革やデジタル課税の導入などによって歳入基盤の拡大を図る方針が考えられる。また、グローバル市場での信用維持のために、格付け機関との対話も継続する必要がある。

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